コアラのマーチがチョココロネに付いている理由

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今日は、コアラのマーチがチョココロネに付いてるのは何故かを考えました。

 

最初は「なにかやましいことがあって、それを隠したいからじゃないのか?」と国税局みたいな顔で疑いを抱いたのですが、ひとまず、チョコがはみ出さないよう蓋の役割をしているのであろうということが解りました。

コアラのマーチが付いていないチョココロネの殆どは、正方形のポリプロピレンフィルムが貼り付けられています。何かしら蓋をしないと、パン屋の袋の中でグチャ!ブニュ……ぬズラ…っチョア……ッタァあ……とチョコがはみ出してパンの外側に付着し、スマートに食べ辛くなります。フィルム貼付による副産物として、チョコの付いた部分を畜生にも劣るバカ面でペロペロするという楽しみが生まれました。

 

一般的に、チョココロネはたい焼き同様、頭から食べるか尾から食べるかという二択の食べ物として知られていますが、コアラのマーチ付きチョココロネは通常のチョココロネと比べ選択の幅が豊かになります。こういうことを書くと「オレはたい焼きもチョココロネも腹から食べるぜ!ホントホント」と言うひねたマイノリティ至上主義のインターネット落伍者野郎の存在が脳裏をよぎるのですが、もし仮に本当なら握り寿司も、手巻き寿司も、いなり寿司も麺類も腹から食べる末端恐怖症なのでしょうか。腹から食べルールは米粒台にまで適用されるのでしょうか。興味深いところです。

 

さて、問題は「何故コアラのマーチでなければならなかったのか」ということです。他のお菓子で蓋をしたのではいけないのか。

コアラのマーチはビスケットであるということがポイントです。例えばチョコ菓子だと溶けたり崩れたりするけれども、ビスケットの強度ならば防波堤として問題なく機能します。ビスケットの中にチョコが入っているというのも、チョココロネの付属物として自然でしょう。

パックンチョが付いているチョココロネもたまに見掛けます。ただ、これが蓋として機能するのは、コロネのチョコ部分の円周が短いものに限られます。パックンチョは接着面が円形なので、コロネのチョコ部分を押さえ切れず中へと埋もれていってしまったり、チョコをはみ出させてしまうといった重大な事故に繋がりかねません。その点、コアラのマーチならば裏面でチョコ部分を押さえつつ、はみ出したビスケットの上下左右四点でパン部分を押さえることができます。更に、コアラのマーチはパックンチョと比べてもチョコとの接着面を指先で触れることなく、つまんで食べやすい取っ掛かりのある形状、つまりスマートに食べられるという点で大きな差があります。それに、なんといってもコロネは楽器をモチーフとしたパンなので、音楽的な繋がりという面で、コアラのマーチの方がチョココロネには適しているといえます。

 

世の大半の人は、焼きそばパンの中心にある紅しょうがに対してどう向き合うべきかを判断できぬまま一生を終えます。パンの不安は常に我々を取り巻いています。