御岳山~日の出山

やあどうもお久しぶりです。皆さん、徴収されていますか?そして、掛け流していますか?源泉。

 

今回はゴールデンウィークに登った奥多摩にある御岳山(標高929m)、更にそこから登った日の出山(標高902m)について書きます。ゴールデンウィーク中はニュースでほぼ毎日、山での遭難事故が報道されていましたね。恐ろしいことです。遭難だけは絶対に嫌ですね。準備を楽しむ余裕を持って、計画的に登山をしたいものです。しかし、今回はたくさん反省点の残った登山となりました。

 

まず、JR青梅線御嶽駅に到着。

そして徒歩5分くらいの所にある蕎麦屋の玉川屋へ。

 

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食べる前の画像が何故か消えてしまった。

 

店の外には五人くらい並んでおり、まあ二十分待たないで入れると思ったが甘かった。やっと店内まで入れてもまだ廊下の先まで行列が続いている。その廊下の先の角を曲がっても、まだ、その先の角まで行列が続いている。ぼくが並んだのは40人近くなる列だった。一時間半ほど待ってやっと席についたものの、近くを人が通る度に卓が軋むひどい座敷で落ち着いて座っていられない。「お一人様ですか?」は何度も訊くのに何故かオーダーは取らない。他にも色々あるんだけどそれはそれとして、蕎麦さえ美味しければいいからと思って食べたんですが、食べログ3.45ってそりゃないだろという感じ。あんまり悪いことは言いたくないんだけど……店のサイトを見ると「文豪が~」「作家が食べてくれて~」「茅葺屋根が~」「山の水が~」「店主が心をこめて~」とか色々書いてあるんだけど、実際の味がこれなんだからしょうがないよなあという感じ。下山してきてたくさん並んで、疲れて酒飲んでわけわかんなくなりながら「太宰が食った蕎麦だ~」とか言いながら食べる人が多いんだと思う。もし人と来てたら自責で居た堪れず、全身が高山帰りのいろはすみたいにベキョベキョに潰れていってブラックホール化するところだったので、お一人様で良かったなあとつくづく感じた。

 

そんな調子で出鼻は粉砕されたものの、駅の方へ歩いて戻り、バスに乗ってケーブルカー乗り場の滝本駅まで。ぼく以外の誰もバスには乗っていない。10分くらい?ですぐに着いたが、この時もう16時24分。まともな登山計画をしていれば普通は下山し終えてる筈の時間です。

 

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バス停から勾配のある舗装路を上がっていくと、駅に向かうバスを待つ下山者の長蛇の列がありました。更に上がっていくと公衆トイレがあり、滝本駅がある。

 

写真中央の「きっぷうりば」には、大人は片道590円、往復1110円とありますね(知らなかった)。滝本駅の中もちらと見るとおみやげが売っていました。

この時はどこが登山口なのか判らず焦ってただうろついていました。ちなみにまだケーブルカーで登る人がいるのか、この駅の前では駐車場に入ろうとする車が列をなしていました。

この駅の向かいに鳥居があり、そこから登ります。

 

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右が神代銀杏で、鳥居の向こうの左奥にあるのが愛染桂。滝本駅からすぐの入り口にあるので、ケーブルカーに乗る人も、この二本くらいは見ておいた方がお得です。

 

16時27分、登山開始。

 

表参道をテクテクテクテク歩いて登っていきます。下山者しかいません。

みんなおしゃべりしながら複数人で下山しています。

杉並木が続いており、最初の杉には784の番号が振られています。登っていくにつれ数字が若くなっていくので、頂上までの目安とします。

 

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根が露になった木です。この前のめりな動勢がマジック・ザ・ギャザリングのカーノファージというクリーチャーに似ている気がしたのですが、あまり似てないと思われそうなので、画像は載せないでおきます。

 

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これは細い木が幹を貫通して刺さっているように見えて面白かったので撮りました。

この辺りでふと思い出して準備運動を始める。

 

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道中にはこういった感じで「なかみせ」「だんごどう」「あんまがえし」等々目印があり、全部撮ったのですが、ちょっと多いのでこれだけ載せておきます。

 

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登ってきて、振り向いて撮った道標。向こう側には「滝本駅2.8km JR御嶽駅5.7km」と書いてある。

17時10分、かなり経過を省いた感がありますが、頂上がすぐそこというところまで来てしまいました。ここまでは車の往来もある舗装路ということ、そして急いでいたこともあり、写真を撮るような場所はこれといって見当たりませんでした。

ここからは平坦な道を歩いてビジターセンター、御嶽神社へと向かいます。

 

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17時14分、ビジターセンター到着。「よらなきゃ そんそん!」なのに「閉館中」とのことで、強制的に損を被ることになりました。

 

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三叉路って本当にいいものですね!

 

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ここがT字路の突き当り。右が山荘。左が神社と日の出山。

講っていうのは信仰を持った集団です。向山も練馬で、ぼくの家の近所です。遠い所はるばるよく来たもんです。

 

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山荘側から撮ったT字路。

自販機がありますが、使用不可になっていました。

奥の急勾配を上がると右には神代欅があります。

 

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自販機の少し奥です。ここでこごみを買って帰り、翌日、天婦羅にして食べました。たらの芽も売ってたら良かったのに。

 

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これが神代欅。

老木というのは良いものですね!

 

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神社へ向かう道の脇の駐車場です。

影になっている都合上、日が大分落ちてきているように見えます。

この時は17時30分で夕方ですが、まだ明るいです。

 

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こっちが神社です。

写真にちょくちょくぼくの粗末な修正が入っていますがあまり気にしないで下さい。

 

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石碑がいっぱいあります。

 

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階段の途中。

 

シャイニング 特別版 コンチネンタル・バージョン [DVD]

 

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神社内。甲冑を着た相手を投げたという怪力の畠山重忠

 

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ここの神社で交通安全ステッカーを買っていたところで、ぼくの後ろを登っていた軽装の若者グループに追い付かれる。その後ろにはもう登りの人はいなかった。

 

頂上にあるのが神社なので、登頂したという感慨が沸かない。

 

数分のあいだ休憩して、日の出山に向かう。

 

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山頂の近くの山小屋。売り物を色々と頼んでいた。

ここを通り過ぎた後にややこしい勘違いをしていたことに気付く。

先ほど神社に到着し御岳山を登り切ったにも関わらず、実感ががまるでなかったせいで、この時まだ御岳山の頂上を目指して歩いていた。更に、道標の「大岳山」を「御岳山」と見間違え(最初の計画では大岳山にも行こうと思っていたこともあっ)て、遠い大岳山の方へハイスピードで下っていってしまった。五分ほどで気付けたから良かったものの、暗くなり始めた時間帯にあのまま険しい大岳山の方へ行っていたらかなり危険だったと思う。この頃がちょうど18時。

 

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この辺りでようやく山に来た実感が沸いてきた。

 

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さっきは写真がありませんでしたが、来た道を引き返しています。

この突き当りを右に行くと日の出山方面。

 

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nice poster.

 

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老木最高!

 

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運転したい。

 

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まだギリギリ明るいですね。

どんどん暗くなっていくのは解っているので、結構焦りながら小走りしています。

ちなみに日の出山に通ずるこの道は行き帰りで誰ともすれ違いませんでした。

 

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ぽつりと置かれている土嚢。

 

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腰掛ける所がある。

 

 

18時18分。

 

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ずっと小走りなのでテンションが上がってきたのか、この辺で絶叫したら山彦が聴こえました。

 

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ここを上がれば山頂!

 

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18時36分、到着!しかしかなり焦っているため、滞在時間は3分ほど。駆け足で引き返す。

 

 

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急いでいるというのにベンチのアールが気になってしまい撮る。

ズンドコズンドコ暗くなってきて、「クマが出たら……」などと考え、どんどん怖くなってきた。物音に敏感になり始める。しかし「山ガールにオススメの山」等と紹介されていたことを思い出し、「山ガールは熊のいるところにはいない。山ガールは熊と関わり合いにならない人生を送る」などと唱えながらジョギングのペースで走っていきました。

 

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19時10分頃、御岳山まで戻ってくる。まだ青く見えるけど、山の中は光が遮られる為にとても暗い。

民家のおじいさんがスクーターに乗って犬の散歩に出掛けていった。

ここは消防団の分団の妻側なんだけど、これがどう使われるのかよく解らない。

 

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19時18分、ケーブルカー乗り場に到着。18時30分が終電。もう真っ暗である。ここに来る途中に親子がいて遠くを見ており、「心中か……」等と不気味がっていたが、のちに、ムササビを見ていたのだと判った。ムササビは結構大きい。最初はリスかと思った。それと、先程見た柴犬が一匹でうろうろしていた。遠くでスクーターのエンジンがかかる音が聞こえるとすぐ反応して、ゆっくりと駆けていった。

ケーブルカー乗り場近くに行くと、話していたおばちゃんと、おじいさんが「もう終わっちゃったよ」「暗い道降りるほかないのよ」と教えてくれた。

 

とうとう真っ暗になってしまった。山を降りる方法は闇の中をただひたすら進んでいくしかない。しかし半ば「待っていたぜ……」という気持ちで、こんな時の為に用意していたライトを取り出す。

 

GENTOS(ジェントス) ジェントスリゲルヘッドライト 【明るさ45ルーメン/実用点灯8時間】 GTR-931H

GENTOS(ジェントス) ジェントスリゲルヘッドライト 【明るさ45ルーメン/実用点灯8時間】 GTR-931H

 

アマゾンのヘッドライトのカテゴリで売れ行き一位。ヘッド・オブ・ザ・ヘッドライト・オブ・ジ・アマゾン。

自宅で電気工事があった際、工事士もGENTOSのヘッドライトを携えていたし、部屋を暗くして試してみたところよく光るのでとても期待していた。

 

しかし実際に山の中で照らしてみると……

 

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「……ォィ~(小声の悲鳴)」
 
半径30cmくらいしか照らせない。
 
確かにあるとないとでは断然違う。携帯のLEDライトを使うと連絡手段の電池が消耗してしまうこと、山道で片手が塞がってしまうことなどデメリットがあるがヘッドライトではそれがない。しかしそれにしても、照らせる範囲があまりにも狭い。
 
ここは舗装された道だから、道からはみ出さないようにだけ注意すれば良いものの、ずっと足元の2mほど先ばかりを照らし続けていると、ずっと円だけを見て歩いていることで視覚が麻痺するような、ゲシュタルト崩壊に近い感覚に度々陥るし、その光より先が見えないから、突然曲がり角になったり段差になったりしていないか不安になる。
そういった急な変化に対応する為には歩く速度も制限する必要がある。
また、遠くを見る為に何度もちらちらと顔を上げて遠くを照らしたりしなきゃいけない。闇の中の山道をヘッドライト頼みで下るのは思っていた以上に難しかった。
 
 

GENTOS(ジェントス) ヘッドウォーズ 999H 【明るさ230ルーメン/実用点灯8時間】 HW-999H

GENTOS(ジェントス) ヘッドウォーズ 999H 【明るさ230ルーメン/実用点灯8時間】 HW-999H

 

ぼくが買ったのは45ルーメンなんだけど、230ルーメンの方が絶対良かったと思う。桁が違うし……

そんなに頻繁に使うもんでもないと思いながら、前回、高尾山で闇の中iPhoneのライトと他の下山者のヘッドライトを頼りに下って足を挫いたし、今回も完全に日が落ちてから下山することになってしまったし、きちんと登山の計画をしてその通りにいけば良いんだけど今のところそうならないことの方が多いし、他の何を持ってなくてもこれだけは持っていかないと不安なものになってしまった。熊よけの鈴とか、身動きできない時に人を呼ぶ笛とかも持ってるんだけど、完全に持っていくの忘れてた。

 

山で真っ暗だと怖いことばかり考えてしまう。今回はイヤフォンをつけて音楽を聴きながら駆け下り、23分で滝本駅に着いた。登りも急いでいて43分掛かったので、相当速かったんじゃないかと思う。半月経った今でも長い階段を下ると膝がしんどい。

下山している途中、何度も軽自動車や軽トラックが行き来しており、その度に道の端に避けた。「誰か乗せてってくれたらなぁ」と思いながら眺めていた。

 

ケーブルカーの前の坂道をとぼとぼと歩き、ある筈ないバスがないことを確認して再び歩き出すと車がこちらへ寄ってきて停まり、駅まで乗せていってくれると言ってくれた。30分近く歩くつもりだったが甘えさせてもらった。こんな親切な人は鶴瓶の家族に乾杯の世界にしか生きていないと思っていた。本当にありがたかった。

 

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駅までの道では、歩いている人達が何人かいた。駅で電車を待っていると十数人になった。

スーパーカップとアサヒドライプレミアムを買って、ふらふらしながら家に着いたのは22時過ぎだった。お風呂上がりに牛丼の具をおつまみにしてビールを飲んだら、静脈から冷っこいのりピーが中枢神経にYAH YAH YAHするみたいな爽快な気分になりました。

 

次は体力づくりからきちんと準備して、朝早くに行こうと思います。